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【意外と簡単?】スラックスダブル仕上げの裾上げ方法。自分で出来るズボン裾上げのやり方。靴ずれあり

ネイビーちゃん
スラックスの裾をオシャレなダブル仕上げにたいんだけど、難しい?裾上げ方法を知りたい!

 

こんな疑問にお答えします。

 

この記事の内容

  • ダブル仕上げは難しいのか?【構造はシンプル】
  • 裾上げ方法【先細りのデザインの方法もご紹介】

 

【ダブルは難しくない】手間が増えるだけ

 

以前の記事ではシングル仕上げの方法をお伝えしましたが、今回はダブル仕上げに挑戦してみましょう。

 

シングル仕上げについては、

>>【簡単綺麗】自分で出来るスラックスの裾上げ方法(シングル仕上げ、靴ずれあり)

でご紹介しています。

 

さて、ダブル仕上げって難しそうだと思いますか?

 

ちょっと想像してみてください。

 

「シングル仕上げのスラックスを履いている人がいます。今日は雨の日、歩くとき裾が汚れそうだから一回折り返しとこう。」

 

これがダブルです。笑

 

シングル仕上げを折り返せばダブルの出来上がりです。

 

ちなみに、ダブルの起源と言われているのがこの説だったりします。

 

つまり、特別難しいことはありませんが、工程が増えるぶん、手間ではある。と考えていただければよいかと思います。

 

では、実際どのくらい工程が増えるのかというと、

 

  1. 折り返す
  2. 折り返し部分を止め付ける

 

たった2工程、これだけです。

 

ただ、デザインによっては、最後のまつり縫いで表と縫い代の幅が合わない(裾幅が足りない)ことがあります。

 

そうなると、脇の縫い目を少しほどいて縫い直すか、縫い代を短くカットする必要があります。

 

これからご紹介する方法でも脇の縫い目を解いて調整する工程が入っています。

 

では、肝心の裾上げ方法をご説明していきます。

 

裾上げ方法

 

今回は「ダブル、靴擦れ付き」の裾上げ方法です。

 

用語の意味がよくわからない方は、こちらもご覧くださいね

 

【ズボンの裾上げ】シングルとダブルとは?どっちにするべき?

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ズボンのかかとに付いている布の正体。靴擦れ(くつずれ)とは?

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必要なもの

  1. ミシン
  2. アイロン
  3. ミシン糸(生地の厚さによりますが60番でほとんど大丈夫です)
  4. 竹尺などの定規
  5. チャコペン
  6. 裁ちばさみ
  7. 糸切りばさみ
  8. 縫い針
  9. マチ針
  10. (必要な場合のみ)リッパー
  11. (必要な場合のみ)スナップボタン

 

細かく書きましたが、要は裁縫道具とミシン糸(必要ならスナップボタン)だけです。

 

 

[重要]仕上がり丈、ダブルの幅を決めましょう

仕上がり丈を決める

 

仕上がり丈は重要なので、着用する本人が履いて決めましょう。

 

その際は実際に着用する位置、ジャストウエストで履きます。

 

もっというとスラックスに合わせる靴も一緒に履いてもらうと、よりイメージしやすいかもしれません。

 

さて、シングル仕上げでは床から指2本分を目安と説明しました。

 

しかしダブルの場合、それではちょっと長いかもしれません。

 

裾が靴の甲に当たってダブついてしまうと、見栄えがよくないからです。

 

なのでそれをふまえて丈を決めていくと、けっこう短め、靴下が見える程度になるかもしれませんが、それで問題ありません。

 

床から指2本分だと長いかも

 

外側に折って丈を決めたら固定しましょう。

 

画像ではマチ針で止めていますが、ダブルクリップ等で止めても大丈夫です。

 

止まればいいので、クリップ等の方が安全かもしれませんね。

 

固定した部分がずれないよう脱いでもらったら裾上げしていくのですが、その前にまだ決める事があります。

 

ダブルの幅を決めましょう

 

ではシングルとの違い、ダブル幅を決めましょう。

 

とはいっても、普段あまりダブル仕上げで着ない人にとって、ダブルの幅を何センチにしたらいいのか悩むところだと思います。

 

一般的には3.5cm~4cmが普通、4.5~5.5cmが太めの仕上がりになります。

 

これに関してはこちらの記事に詳しく書いてありますので、よければ参考にしてみてください。

 

 

ちなみに今回の幅は5cmと太めの設定です。

 

出来上がり線、ダブル幅の折り返し線に印をつける

 

表側に出来上がり線、ダブルの折り返し線(上、下)線をチャコペンで引きます。

 

画像は片側しか写っていませんが、一周ぐるっと引いてくださいね。

 

表側に線を書いてから折るとやりやすいのでそうしてます。

 

使うチャコペンはアイロンで消える物や、自然に消える物を使うと印残り無しで安心です。

 

縫い代の余り分を確認し、必要ならカット・ほつれ止め処理をする

 

そして、折り返し分の生地を取った後の縫い代がどのくらい余るか確認しましょう。

 

余りが10cmより多いようでしたら、多い分を裁ちばさみでカットし、ロックミシンかジグザグミシン等のほつれ止めをしましょう。

 

余り分が10cm程度でしたら、カット無しでそのまま次の工程へ行きましょう!と言いたいところですが・・・

 

その前に、一度スラックスのデザインを確認しましょう。

 

先細りのデザインの場合、さらにカットか縫い直す処理をする

今回のスラックスもそうですが、

少し先細りのデザインだと最後のまつり縫いで裾幅が足りなくなる場合があります

 

その場合縫い代をもっと短くカットするか、脇の縫い目を少しほどいて縫い直す必要があります。

 

短くカットする場合は、5〜7cmでカットしてみてください。

 

それでもまだうまく収まりそうにないなら、縫い直す処理をします。

 

ちなみに、テーパードパンツのデザインは裾幅との差が大きいので、ほどく処理一択になると思います。

 

裾幅を修正する

裾を出来上がり線で折り、幅の差を測る

 

線を引いたら、まず出来上がり線でパタンと折ります。

 

 

折り返し線(上)と本体の幅の差を測ります。

 

 

反対側も同様に差の長さを測ります。

 

裾を折り返し線(上)で折り、裾幅の差を測る

 

次に、折り返し線(上)でパタンと折ります。

 

こちらも左右の裾幅と本体の差を測ります。

 

裏返して縫い直すための線を引く

 

ズボンを裏返し、元々の縫い目から縫い直すための線をチャコペンで引きます。

 

出来上がり線で自然に重なるように線を引きます。

 

※ちなみに、今回のズボンは折り返し線(上)で2.5mm、裾で5mmの差でした。

 

これは4分の1の長さなので、全体では折り返し幅は1cm、裾は2cmの裾幅修正をしたことになります。

 

 

反対側も同様に線を引きます。

 

縫い直し、元の縫い目をほどいたら、縫い代をアイロンで割る

 

線を引いた通りに縫い直します。

 

縫い目は出来上がりの線のあたりで自然に重なるように縫います。

 

縫い始めと縫い終わりは、返し縫いを忘れずに。

 

 

リッパーで縫い目をほどき、縫い代をアイロンで割ったら完了です。

 

 

このタイミングで裾のほつれ止め処理(ロックミシン)をしてもよいです。

 

アイロンで折り線をつける

 

折り返し線(上)の線にアイロンで折り線を付けます。

 

靴擦れを作り、縫い付けます

 

アイロンが出来たら、もう一方の書いた線に合わせて後ろに靴擦れを縫い付けていきます

 

画像を見ていただいてわかるでしょうか?

 

この線[画像の折り返し線(下)と書かれているところ]は、つまり出来上がり線ということです。

 

なので、この線に合わせて靴擦れを付けます。

 

靴擦れの付け方はこちらに詳しく載せていますので、ご覧ください。

 

ちなみに今回の靴擦れに使用する布について。

 

縫い代カットしていないため余り布がないので、スラックス購入時についていた切れ端を使いました。

 

 

お洋服を買うとこんなかんじでボタンとか布が入っている事ありますよね。

 

 

布を必要な大きさにカットしたらアイロンで形を作って縫い付けます。

 

 

靴擦れが出来ました。

 

出来上がり線をしつけ糸で止めたら、アイロンで折り目をつける

 

まず、チャコで引いた出来上がり線をマチ針でぐるっと一周止めます。

 

 

次に、しつけ糸でぐるっと一周止めます。

 

 

2枚重なっているので、2枚一緒にしつけ糸で止めてくださいね。

 

しつけ糸で止めたら、表側に折り返します。

 

 

折り返しをアイロンでプレスしていきます。

 

 

スラックスの生地は繊細なので、アイロンする際は当て布(またはアイロンカバー)をしましょう。

 

アイロンしたら、次は選択の分かれ道です。

 

裾まつりをする

 

裾まつりまで来たらもう完成間近です!

 

まず、裾をしつけ糸で止めます。

 

 

縫い針に糸を通し、まつり縫いしましょう。

 

流しまつりの要領でやってもらえれば大丈夫ですが、詳しい手順を知りたい方はこちらをご覧になってくださいね。

 

 

まつり縫いできたら、いよいよ縫う作業は最後です!

 

折り返しの両脇を止める

 

折り返しが戻ったりずれてしまう事を防ぐため、両脇を止めます。

 

直接縫いとめるか、スナップボタンを縫い付けます。

 

スナップボタンで止める場合、大きさは6mm前後の小さな物を使いましょう。

 

ちなみに直接縫いとめるのが世界的なスタンダードで、スナップボタンを付けるのは日本ならではです。

折り返し部分にたまるホコリ等の掃除をしやすくするためです。

 

ただ、折り返しの上から見えてしまうスナップボタンはヨーロッパではエレガントとされていないそう。

 

なので今回はめんどくさいのでエレガントな縫い止める方法で説明していきます。

 

縫い針を用意してミシン糸を通します。

 

まず、折り返し上から5mm下をマチ針で止めます。

 

 

次に、止めたところをめくります。

 

 

めくった部分を縫いつけていきます。

 

3〜4回上と下を行き来して縫い付けていきましょう。

 

最後は玉止めして終了です。

 

縫う時折り返しの表側まで針を通さないように注意

最後玉止めしたらそのまま針を一度適当な場所に通し、糸を軽く引っ張って切ります。

仕上げのアイロンがけをする

 

最後に仕上げのアイロンがけをしたら完成です!

 

アイロンがけは丁寧に行いましょう。

 

そして生地のアタリを防ぐために必ず当て布かアイロンカバーをあてるようにしましょう。

 

 

センタープレスも忘れずにアイロンしましょう。

 

折り返しの下も丁寧にアイロンがけ

 

完成

お疲れさまでした。

まとめ

 

ダブル仕上げは工程が増える分、手間に感じるかもしれません。

 

ただ、難しい作業はありませんので、覚えておくと裾上げのレパートリーが広がります。

 

足元に存在感が増すおしゃれなダブル幅、挑戦してみてはいかがでしょうか。

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