こんな疑問にお答えします。
この記事の内容
- 折り畳み傘カバーの作り方
突然ですが、なくしやすい(落としやすい)物ランキングの上位に食い込んでくるものって傘のカバーなんじゃないかと思っています。
雨の時期なんかはカバーだけポトンとさびしそうに落ちているのを見かけること見かけること。。
今は傘カバー単体だけいろいろなところで売っていますね。
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夫も例にもれず、「折り畳み傘のカバーなくしちゃったんだよねぇ」とのこと。
本人曰く、見つけた市販のものはカバーの内側が吸水生地で機能性は良いものの、全体がかさばるからカバンに入らないのだそう。
今回は、折り畳み傘のサイズにピッタリフィットしたシンプルな傘カバーの作り方をご紹介します。
コンパクトで超シンプルなので、かさばらない傘カバーを求めている人におすすめです。
余り布程度の生地とファスナーがあれば作れますので、ぜひ作ってみてください。
必要な材料
必要なモノ
- 生地・・・ナイロンなど撥水加工がされているもの
- ファスナー・・・20cmを1本
- 伸び止めテープ・・・1.2~1.5cm幅を適量
- ミシン針・・・普通地用11号
- ミシン糸・・・シャッペスパン60番
生地について
濡れた傘を入れることを想定して生地はナイロンなど撥水加工がされているものを選びます。
撥水生地といえばラミネート加工生地もありますが、縫い間違えると解いたときに針のあとが残ってしまうので、少々難易度が高いかもしれません。
針あとが気にならないならラミネート生地でもOKです。
ファスナーについて
ファスナーはコイルファスナーがおすすめです。
ムシが金属になっているものは濡れてしまうとサビなどの可能性も出てきますので、避けた方が無難です。
傘のサイズを測る
実際に入れる傘によって裁断のサイズは変わってきます。
なので、まずは傘のサイズを測っていきます。
サイズを測る箇所
- タテの長さ
- 周りの長さ
- マチの長さ
サイズを測る箇所は上記3点です。
タテの長さは、傘のどのあたりまで袋口が来るようにしたいのか設定していただき、長さを測ってください。
ちなみに今回は傘が頭まですっぽり入る長さで作っています。
周りの長さは一番太いところ(紐を止めた部分)で測ってください。
生地の裁断サイズを計算する
裁断サイズ
- タテ=(タテの長さ)+(マチの長さ÷2)+縫い代4cm
- ヨコ=(周りの長さ+余裕分0.5cm)+(マチの長さ÷2)+縫い代4cm
上記の計算をして裁断サイズを割り出します。
要は出来上がりサイズに縫い代を足したものということになります。
ちなみに今回の折り畳み傘のサイズはタテ31cm×ヨコ22.5cmでした。
ちょっとしたハギレ程度の布サイズですね。
裁断する【水通し不要】
今回は撥水加工生地を使用しますので水通しは不要です。
裁断する際は基本的にタテ地で裁断します。
水通し・地直しについて詳しく知りたい方は、こちらでご紹介しています。
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入園・入学グッズ作りの疑問「生地の水通しは必要?」「水通しが必要な生地はどれ?」正しい水通しの方法をご紹介します。綺麗なハンドメイド作品を作るために。
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生地にひと手間『地直し』とは?「必ず必要な作業なの?」「地直しの方法は?」綺麗な作品づくりのために役立つ知識
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傘カバーの作り方
伸び止めテープを貼る
ファスナー部分に伸び止めテープを貼ります。
左右で縫い代の幅が違います。
伸び止めテープは縫い代が2cmの方は出来上がり線に貼りますが、もう片方は出来上がり線から2mm外側に貼ります。
(これを洋裁用語で2mmキセをかけるという言い方をします)
ちなみにこちらは右脇ファスナー仕上がりですが、左脇ファスナーにしたい場合は、縫い代と伸び止めテープの位置を左右逆にしてください。
縫い代の処理をする
袋口以外の縫い代にロックミシン(またはジグザグミシン)をかけます。
ファスナーをつける
縫い代を伸び止めテープの線に合わせてアイロンで折り目をつけます。
折り目はあき止まりまででOK
あき止まりから下を出来上がり線で縫い合わせます。
縫い始めと縫い終わりは返し縫いを忘れずに。
縫い代はアイロンで割ります。
先ほどアイロンで2mmキセをかけていた部分が、ここで重なります。
ファスナーを用意し、先をこのような形に折って仮止めしておくとやりやすいです。
キセをかけていた縫い代が狭い方からファスナーを縫い付けていきます。
ファスナーのムシから5mm程の幅を出して、際を縫います。
袋口できあがり線の上1cm〜あき止まり下1cmまで縫います・・・が!!
その前に、以下ファスナー付けのコツを踏まえながら縫っていきます。
ファスナー付けのコツ
画像のように、ファスナーの上部あき止まりで自然に表地とムシ側が重なるように縫い付けるとよりきれいに仕上がります。
というのも、ムシから5mmの幅でそのまま上部のあき止まりまで縫ってしまうと、ファスナートップの厚みでファスナーを隠している布が開いてしまいます。
つまりファスナートップが隠れず丸見えになります。
ファスナーが見えることが悪いわけではありませんが、途中まで隠れていたファスナーが上部の部分だけ見えている、というのは中途半端なので、このように処理しています。
別に見えても気ならないよーという方は、同じ幅であき止まりまで縫ってもらって大丈夫です。
ファスナーを閉じ、上布をかぶせたら、幅1cmのところをチャコで線を引きます。
先ほどのファスナー同様、ファスナーの上部あき止まりで自然に表地とムシ側が重なるようにマチ針でとめます。
生地と下のファスナーを一緒に、線のキワ辺りでしつけをかけたら、チャコ線の上にステッチをかけます(1cm幅)。
あき止まりの横線は数回往復してしっかり返し縫いします。
底を縫う
生地を中表にして、脇の縫い代は割って畳みます。
袋の底を縫い代1cmで縫います。
マチを作る
底の縫い代を割り、底の縫い目を真ん中にした状態でパタンと畳みます。
片方のマチの長さは、初めに測った現物のマチの長さの半分です。
印をつけたらマチを縫います。
マチができました。
袋口を縫う
袋口を1.5cmの三つ折りにして縫います・・・が、その前に!!
そのままくるくると三つ折りしてしまうと、ファスナーが閉まらなくなってしまいます。泣
なので、縫い代を内側に三角になるよう折り込む作業を加えます。
出来上がり線で直角に折るかたちで三角形を作ります。
アイロンで1.5cmの三つ折りにしたら、ミシンで縫います。
縫い始めと縫い終わりの返し縫いは忘れずに。
完成
完成です。
開くとこんなかんじです。
傘のサイズにジャストフィットです。
お疲れ様でした。
まとめ
ファスナー付きでピッタリフィットする傘カバーの作り方をご紹介しました。
慣れないうちはファスナー付けが分かりづらく感じるかもしれませんが、カバーなのでそこまで神経質に考える必要はないかと思います。
カバーをなくしてしまった人も、自分好みのカバーが欲しい人も、作ってみてはいかがでしょうか。